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【インドネシア】1~11月新車販売、1割増の113万台

記事の概要

インドネシアの今年1月から11月までの新車販売台数は前年比の1割増となり、すせに昨年通年の実績を超えた。今年中に120万台を超える見込みである。

インドネシアでの自動車販売は日本メーカーが圧倒的なシェアを握っており、販売台数の1位から8位までを日本勢が占めた。

中でもトヨタは35%のシェアを占めており、対前年伸び率ではホンダが37.4%、スズキが26.3%など3社が2桁の伸びを見せた。

元の記事を読む→ 【2013年12月17日:NNA ASIA

日本車王国、インドネシア

インドネシアは個人的に非常に注目している国でして、来年こそ行ってこの目で見てやろうと思っています。そのインドネシアで自動車販売が活況を呈しており、中でも日本車の販売がすごいとのことです。

引用元の記事の中にインドネシアにおけるメーカー別シェアが載っていましたので引用します。インドネシアで日本車が強いってのは聞いてましたが、まさかここまでとは思いもしませんでした。

メーカーシェア台数前年比
トヨタ35.3399,4147.7
ダイハツ15.1171,19514.0
スズキ13.2148,96726.3
三菱12.8145,3714.8
ホンダ7.786,81737.4
日産5.056,341▲ 8.5
日野2.731,104▲ 0.7
いすゞ2.629,016▲ 6.7
シボレー1.314,299179.8
起亜1.011,046▲ 8.9
合計-1,132,13010.3

トヨタ強っ!ダイハツもトヨタグループですから、要はトヨタでインドネシアの自動車販売のシェア半分を取ってるってことですよね。さすが三河商人。独禁法に引っかからんのかいな?

そしてスズキとホンダの前年比伸び率なんですか? どうやってこれだけの生産ラインを確保したのか、そっちのほうが気になります。

日産が苦戦していますが、来年は新興国向けの新ブランド「ダットサン」を投入しますので、巻き返しを図るのでしょう。

インドネシアの購買力

さて絶好調のインドネシアですが、我々日本人にとってあまり馴染みのある国ではありません。東南アジアの発展途上国。そんなイメージが一般的なのではないでしょうか。どちらかと言えば貧乏な国ってイメージをみなさんお持ちのことと思います。

そんな国でなぜ自動車がポンポン売れているのか?不思議よね?って思いますよね。実は僕もつい最近まで同じようなイメージを持っていました。ところが今年の夏にマレーシアのクアラルンプールに行きまして、目ん玉飛び出すほどビックリしました。

大都会、スーパービッグシティ。地下鉄普通に走ってるし、あちこちにスタバあるし、みんな当たり前のようにスマホ使ってるし。ムチャビックリしました。ぜんぜん発展途上国ではなかったのです。

で、インドネシアなんですが。「1人あたりGDPが3,000ドルを超えると自動車などの耐久消費財が売れるようになる」ってのをお聞きになったことがあると思います。実はインドネシア、すでに3,000ドルを超えているんです。

インドネシアの1人あたりGDPの推移(出典:世界経済のネタ帳

年度ドル
20092,299
20102,985
20113,510
20123,593
20133,498

2011年以降は推計値ですが、いずれにしても3,000ドルは完全に超えておりまして、自動車が売れ出して当然、むしろこれからどんどん売れていくということであります。

地域ごとのばらつきはある

ちなみに、日本の1人あたりGDPが3,000ドルを超えたのは1973年です。第1回の東京オリンピックが1964年、同年に新幹線が開通しました。それから約10年後。それが今のインドネシアです。要は、すでに発展途上国じゃなく、ちゃんとした国になってるってことです。車が売れ始めて当然ですよね。

車だけではなく、テレビとか冷蔵庫とかそういった耐久消費財がこれからジャンジャン売れていくのでしょう。かつて日本が高度成長したのと同じように、インドネシアもこれから経済が発展し、消費が活性化していくのでしょう。インドネシアに商機有りです。

ただ、国民すべてがそうではなく、やはり貧富の格差、そして地域差があるようです。インドネシアの日本語情報誌が運営している情報サイトを見つけました。→「Gloss Magazine

このサイトで書かれていたのですが、1人あたりGDPが国全体で3,000ドルを超えたと言っても、トップのジャカルタ周辺ではすでに10,000ドルに達している一方で、ど田舎エリアでは1,000ドルにも満たないそうです。

では、だからダメなのかというと僕はそうは思いません。日本でも地域による貧富の差が存在し、自動車は先に東京などの都市圏で売れ、それが徐々に地方都市へと波及していきました。重要なのは国全体として発展局面にあるかです。

インドネシアは間違いなく国全体としては発展過程にあり、地域による時差はあるでしょうが、どの地域も確実に自動車を買える水準になっていくのではないでしょうか。いずれにしても、インドネシアは注目株です。来年こそ実際に行ってみて、刮目してこようと思います。